鍼灸師が鍼灸院でトークセンを使う場合、衛生面を凄く気にすると思います。鍼で刺すという行為がある以上は、情勢も相まって気を遣う事は間違いありません。
しかし、トークセンは木槌療法というだけあって素材は木です。
まな板などもそうですが、木製の物は衛生面で非常に気を使います。塩素もアルコールもダメですし、洗剤は染み込むのが気になります。だから水洗いをして熱湯をかけるとかそのくらいになると思います。
なんとか水洗いできないかと思う事でしょう。今回は水洗いができちゃうトークセンを特別にお教えします。

トークセンの水洗いに必要な性質

まずトークセンを水洗いする為に、木にどのような性質が必要なのでしょうか?
それは腐食耐性油分です。腐食耐性では100年腐らない木として有名なウリンが最強です。油分では三大銘木のチークが有名です。

100年腐らない木ウリン

ウリンはウッドデッキとして非常に有名で、雨ざらしで100年耐えているものもあります。腐食耐性は抜群ですが、いくらか難点があります。
まず水に濡れると色素が流れ出し、段々と色がシルバーになっていきます。それは問題無いのですが、ささくれやすくなってしまします。とげが出て危険です。
実際にはささくれるまで水洗いの実験をしたことはありませんが、やらない方が良いでしょう。パープルハートもそうですが、硬くてささくれやすい木は、ヤスリ掛けの時に手に刺さる事があります。
売られているトークセンは綺麗にヤスリ掛けがされているので、そのような事はまずありませんが、仕上げの時は危険です。
ウリンは繰り返し洗っても、生きているうちに腐る事はまずないでしょう。でもささくれます。

三大銘木チーク

油分が多く、長く使うと油分の作用で表面が美しいあめ色に変わるチークですが、油分が多いので水には強いです。しかし、肌目が粗い(木目が大きい)ので、水洗いなどを続けるとチークも割れたり、ささくれたりすると思います。
三大銘木のチークを水洗いしてボロボロにするのはなかなか勇気がいりますよね。

水洗いするならイタウバのトークセンが正解!

イタウバはウリンと同様にウッドデッキとして人気ですが、ウリンとは違い、油分が多く滑らかです。ささくれづらくなっています。
触るとすぐに分かりますがしっとりとしています。しっとりとしている木は普通は触れる事が無いので最初は気持ち悪く感じるかもしれません。
しかし、これがイタウバの突出した特徴です。なんとイタウバは、

水の中でも40年平気です。

使用したら熱湯消毒をして、オイルを塗って保護すれば元通りです。
アルコールで拭いた事もありますが、そのあとオイルを塗れば、1.2回で影響が出る事は無いと思います。

まとめ

今回は水洗いをするという前提で、イタウバを選びました。
100年腐らない木ウリンという王者を抑えて選ばれた訳ですが、このように木の特性によってトークセンの選び方は180度変わってきます。
硬さや高級感という条件ではまた違った結果になります。それがトークセン選びの醍醐味です。
使い方に関しては、以下の記事も参考にしてみて下さいね。