トークセンを始めたい人が、初めてコーン(木槌)やリム(杭)を購入する場合、コーン一点打ちのリムの2点セットか、
コーン、1点打ちリム、線打ちリム(平打ちリム)の3点セットがまず目に入ります。
3点セットは特にお得感がありますよね。
「これを買っておけば、とりあえずは色々できそう」という気持ちだと思います。
でもちょっと違うんです。
そこで最初に買うべき物の4選を解説と共に紹介します。

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トークセンの道具4選

コーン(ハンマー)

これが無いと叩けないから当然ですよね。意外に色々なパターンがあります。まずはオーソドックスなタイプ。

この系統は、木材のロスを極力減らす感じで削り取っています。高級素材の角材はこの削り方じゃなければ、ロスが多くて勿体無い。しかし、重硬な素材を無駄無く使う為、重いです。
続いて、平らなタイプと立方体タイプです。立方体タイプは平らなタイプの倍近くの木材を使用するので、割高です。

そして、普通のハンマーというか、トンカチタイプ。これは2つのパーツを付け合せているので、木材のロスはかなり少ないと思われます。重心が先端寄りなので、長さを活かす使い方であれば重さが活きてきます。

以上のコーンの中では、誰でも使えて疲れずらいのは、平らなタイプだと思います。特にメープルのコーンは軽いです。子供でも疲れずに使えると思います。トンカチタイプは結構疲れるかもしれません。

一点打ちのリム

これがリムの基本なので、これ無しで始める方はいないでしょう。形も一番シンプルな形です。肩こり・腰痛のコリで酷い場合は、硬結と言われるコリの塊があったりします。これにピンポイントで当てて刺激するのはやはりこのリムでしょう。
極端に言えば、このリムさえあればほぼ全身の施術が可能です。

ダンベル型リム(面打ちリム)

超基本の道具なのに、意外に興味を持たれていない道具がこれです。トークセンを通販で購入してもこれを持っていない人がほとんどです。
トークセンの基本は、面で叩いてから線で叩き、最後に点で叩くと言われています。一度に広い範囲で叩けて、当たりが一番ソフトで、大雑把でいいので本当は一番の初心者向きリムのはずです。何でみんなこれを使わないのだろう?と疑問に思います。
あとお腹や腕を叩く時にこれが凄く便利です。
お腹はソフトに刺激したいのでこれ以外はありえません。
腕については、点打ちでやると細か過ぎて大変です。
神経に当たってビリっとなりやすいです。腕もダンベル型の面打ちが最高に使いやすいです。
こんなに必須のリムなのに、何故手に入れようとする人が少ないのか?
・そもそもあまり売っていない
・高い
・使い方がいまいち想像つかない

この3つの理由が大きいと思います。探してもなかなか売っていませんよね。売っていても割高です。4000円を超えてきます。
しかもシンプルな形なので、

「ただの木じゃないか。100均で買えそう。」

このように思う人が結構いると思います。100均の安い木の製品が安く作れるのは、安い木だからです。もしくは合材だからです。
日本の杉の木は、安いし、伐採しないとむしろ困るからあんなに安いんです。しかも日本人にとっての木で、香りと共に一番連想しやすいのは杉です。
杉は建築材としてはいいですが、叩くのには不向きです。すぐに凹むでしょうし、叩いていたら壊れます。
合材も要するに接着剤で付けている為に耐用年数が非常に短いです。
硬い木で職人が作ったらそれなりの値段になります。
海外で安く作っても、輸送料や諸経費で値段は積み上がります。割高感は否めませんが、これは必須の道具です。
初心者だからこそ使うべきだし、プロで対価を貰って施術をするなら持っていないとおかしいレベルです。

Y字型リム・2点打ちリム(ガーム)

この道具は色々呼び方があって、ただ単にガームとも言いますが、最初はもちろん知らないから、「Y字型、2点打ちのリムって何ていうんだろう?」と思って、
【トークセン 2点打ち】という調べ方をするところから始まるので、この呼び方が浸透してきています。
このリムは、工夫次第で色々な使い方が出来ますが、基本は背骨の両脇を同時に叩くという使い方です。
これを使って叩かれると、背骨の矯正を受けているような感覚があります。
使う箇所が限られると言えばそうですが、これで背骨の両脇をひたすら叩いてもかなりの効果が期待できます。
これも初心者が特に考えなくても使える道具なので、初心者こそ使って欲しいものです。
あとは、既に何らかの施術を身に付けている施術家が新しくトークセンの施術を導入する場合、凄く便利です。
今までやってきた施術スタイルを劇的に変えたら患者さんが納得してくれないのではないかと考える治療家は多いはずです。
でも、これから始めればスムーズに導入できます。
いつもの施術をやればいつもの結果。背骨周りにいつもと違う刺激を与えるだけでも何かが変わります。それを触診で確認して臨床経験を増やせば、自然にトークセンを導入できます。
しかし、これもなかなか売っていないし、高いです。
コーンと同じくらいの木材を使う上に一番複雑な形状をしています。5000円はすると思います。

逆に使いづらいのは線打ち(平打ち)

逆に一番使わないのが線打ちのリムです。幅が長いほど使いづらいです。人の身体はほぼ曲線です。真っ直ぐで幅があるものはそもそもフィットしづらいです。よくある3点セットの線打ちリムの半分程度の幅の方が使いやすいので、そっちの方はまだ使っています。
私の施術は、指がメインなので、線打ちを使うような箇所は指でやった方が安心なのですよね…
一番使いたくなるのが背骨と起立筋の間のところです。でも背骨が曲がっている人に使うのは怖いですし、背骨が肉に埋もれているような人もなんだか怖い。もしかしたら一番玄人向けかもしれません。

まとめ

初心者だけでなく、トークセンを導入したい治療家が最初に購入すべきトークセンの道具は、

・コーン
・点打ちリム
・面打ちリム(ダンベル型、両面リム)
・2点打ちリム(Y字リム・ガーム)

以上となります。
ちなみに今、まともな物を購入するとなれば、
トークセン2点セット 6000円~
面打ちリム(ダンベル型、両面リム) 4000円~
2点打ちリム(Y字リム・ガーム) 5000円~

16000円コースです。
仕事に使うのなら妥当ですが、家庭で使うには勇気のいる値段かもしれません。しかし、タバコを吸う人、お酒を毎日飲む人は、体を悪くする為に1~2か月で16000円はあっという間に使ってしまいます。だからまず、体に悪い事をやめれば、そのお金を捻出できて身体も良くなる訳です。
そして、足つぼマッサージ機等は足のみでも10000円前後の値段です。私が最初使いたいと思っていたアクティベーターという機器は20000円近くします。
そう考えると、マッサージやカイロプラクティックの界隈の道具としては良心的な値段だと思います。
最初は是非これらを揃えてみて下さい。
できたら使ってみた感想を教えて下さい。

その他にこんなリムもあります